目の前の設備に向き合い、数年先の工場を描く。

北九州事業所

設備部長

坂田 竜治
1992年入社 / 技術系総合職
分子工学専攻 修了

入社の決め手

大学院時代、石炭の構造解析や石炭液化の研究をしていたので、仕事でも、石炭・石油といったいわゆる“クロモノ”を扱う研究に携わりたいという思いがありました。その頃、ある学会で当時の三井鉱山の役員の方とお話しする機会があり、石炭液化も含めてクロモノに関するさまざまな研究ができると言われ、入社を決めました。

この仕事の魅力

好奇心と行動力で、
新しい価値を生み出す工場をつくる。

私は入社25年目で、現在は北九州事業所の工場設備全般の維持・管理を行う設備部門の部長として、設備投資の企画、成案化および老朽設備の修繕工事の管理などを行なっています。私たちの工場では、200門に及ぶコークス炉をはじめ、コークス製造時に発生するガスやタールなどを生成する化成品製造設備、年間300万トンの原料炭を荷揚げする港湾設備など、数多くの設備と技術が結集しています。日々、いかにコークスの生産性を上げていくか。そして、そのプロセスで発生するエネルギーを、いかに効率よく再利用するか。単なる設備の維持・管理ではなく、何年も先を見据えた戦略的な設備投資をしなければなりません。例えば、CDQと呼ばれる廃熱回収設備の導入計画。CDQとは、1,200℃で焼かれたコークスを、従来の水ではなく循環ガス(窒素)で消火する設備で、消火時に発生する膨大なエネルギーを電力に変換して回収できる設備です。1日の発電量は、北九州市の家庭使用電力の約5分の1に達し、もし導入できれば、それまで電力会社から買っていた莫大な電力を、すべて工場内の自家発電でまかなえるようになる魅力的な設備です。しかし、導入には数十億円ものコストがかかるため、費用対効果の観点からなかなか実現には至りませんでした。そこで我々は、自社工場内で電力を使うだけでなく、余剰電力を近隣の工場へと売電する仕組みを構築。自社だけでなく近隣エリアの省エネ化にもつながる売電スキームになったことで、国からの補助金を受けることができ、数十億円に及ぶ設備投資額を回収することができました。CDQの例はほんの一例であり、この他では、工場から発生した蒸気の外販を実現するなど、エネルギーの有効利用を絶えず模索し続けています。このように、広い視野と好奇心を持ってひとつひとつの設備に向き合いながら、何かできることはないか、つねにアイデアを巡らせ、行動し続ける。24時間365日続く操業を支えながら、技術力を駆使して新しい価値を作り出していくのは、非常に面白く、やりがいのある仕事だと思っています。

私のターニングポイント

三現主義を胸に、
現場を回り続けた日々。

私は常に、「三現主義」という考えを念頭に仕事をしてきました。三現主義とは、頭の中であれこれ考えるよりも、まずは現地(現場)に飛び、現物を確認し、現実を認識すること。そして、その現実を自分の考えや行動の出発点にすること。この考え方は、私が入社3年目で石炭の研究所からコークス製造部に異動したときの上司に教え込まれたもので、その方とは職場が別々になってしまった後も、毎月2人で技術討論会をしていただいたほど影響を受けました。私は事務所のデスクをほったらかしにして、毎日毎日、1日中現場に出て、コークス炉の管理を行っていて、ある日、現場の控え室にデスクとロッカーが用意されたほどです。その後、別の部署に異動した後も、引き続きコークス炉の炉体管理や炉体補修にも興味があったため、製鉄各社などが集まる業界の勉強会に参加させてもらい、1年半かけて各製鉄所のコークス炉を見て回るなど、徹底した三現主義を実践していました。こうした現場に根ざした活動は、のちに、休止していたコークス炉を再稼働させるための大きな力にもなりました。今の若手社員やこれから入社される方にも、現場での気付きを大切にして、どんなに小さな改善でもいいから、それを継続する意欲を持って仕事に取り組んでほしいと思います。そして、それがきっと、いつか大きな技術開発につながるのだと思います。

日本コークス工業の魅力

優秀なメンバーと切磋琢磨しながら、
自分を高めていける環境がある。

やってみたいと思うことは、実際にチャレンジできる環境がある会社です。私も若いときに先輩方からどんどんチャレンジさせてもらいましたし、今は管理職として、若手が自分で本当に考えて提案してきた設備計画などは、思い切って任せてみて、ある程度責任を持たせながら育てていきたいと思っています。今、私のいる設備部だけでなく、コークス製造部の製造技術課などにも、学卒・高卒に関係なく、本当に優秀な若手メンバーが多くいます。彼らは本当によく現場を見ていますし、その上で企画を考えてきます。そういう連中をとにかく応援してやりたいという気持ちがありますね。彼らと話をしていると、自分の中にはなかった視点や考えに出会うこともあり、私が教わることもたくさんありますし、私も彼らに負けないように常に新しい技術に貪欲でいなければと思います。これから入社してくる皆さんにとっても、彼らと切磋琢磨できる環境は、きっと大きな成長につながると思います。

ENTRY